低濃度アトロピン点眼(リジュセア®ミニ点眼液0.025%)とは
リジュセア®ミニ点眼液は低濃度アトロピン(0.025%)を有効成分とする、日本で初めて「小児近視進行抑制」を効能・効果として承認された点眼薬です。
虹彩・毛様体への移行を抑え、後部強膜へ選択的に到達するよう処方設計されているため、散瞳や調節麻痺による日常生活への影響を最小限に抑えながら近視進行を抑制します。防腐剤を含まない一回使い切り容器(0.3ml)で、衛生的かつ取り扱いが容易です。
当院でも、この低濃度アトロピン点眼薬を導入し、小児期の近視進行抑制治療を行っておりますのでご相談ください。
治療の対象となる方
- 5歳以上の小児
- 中等度以下の近視の方
- 就寝前の点眼が毎日可能な方
- 3か月ごとの定期通院が可能な方
治療に使う点眼薬
リジュセア®ミニ点眼液0.025%

リジュセアミニ点眼液0.025%は、国内で初めて近視進行抑制薬として厚生労働省に承認された点眼薬であり、長期使用における安全性が高いと考えられています。
リジュセア®ミニ点眼液の特徴
- 1日1回、就寝前に点眼するだけ
- 安全性に配慮した低濃度アトロピン製剤
- 防腐剤フリー・1回使い切りタイプ
近視の進行を抑制


近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピントの位置ずれが生じるケースが多くあります。近くを見ることが習慣化してしまうと近視になりやすく、一度眼軸長が伸びてしまうと戻ることはありません。そのために眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。
リジュセア®ミニ点眼液0.025%の有効成分であるアトロピンは、眼軸を伸ばす信号の伝達に関わるムスカリン受容体に結合し、その活性化を阻害することで近視の進行を抑制すると考えられています。
早い段階からできるだけ近視が強くなるのを避ける事で、将来の見え方を守り眼の病気になる可能性を低下させることが治療の目的です。
治療を受ける際の注意点
- 本治療は、近視の進行をおさえるのが目的であり、すでに進んでしまった近視を治す薬ではありません。
- 点眼後、約7~8時間、まぶしかったり、ぼやけて見えたりする場合がありますので、就寝前に点眼するようにしてください。
- 治療期間中および中止後は、定期的に眼科を受診して、近視の進行状況を確認する検査を受けてください。
- 処方の際は少なくとも2年間使用を継続することをおすすめいたします。
- 万が一、異常を感じましたら、点眼を中止し、速やかに受診してください。
この点眼は厚生労働省認可薬ですが、健康保険の適応外となるため治療にかかる診察や検査は自費診療となります。そのため他の病気の保険診療は別日での診察となります。健康保険や医療費助成制度は適応されません。
治療のスケジュール
- 初回検査・診察
- 1か月後検査・診察
- 以後、3か月ごとの検査診察
視力や眼軸長の測定と眼の診察を行い治療効果を確認していきます。
治療費用
| 検査・診察費用 | ¥3,000(税込) |
|---|---|
| リジュセア® ミニ点眼液0.025% | 1箱30本 ¥4,380(税込) |
